調査費用は相手に請求できるのか|条文から言えるところまで

カテゴリ: 配偶者の浮気

本ページはプロモーション(広告)を含みます。

目次
  1. 条文はどう書いているか
  2. 慰謝料とは別の枠
  3. 「請求できる」と言われた場合
  4. 順番を間違えると損をする
  5. 費用が心配な場合

請求すること自体はできます。認められるかどうかは、事案によって判断されます。

「請求できる/できない」で答えが割れているのは、この2つが混ざっているためです。順に分けます。

なお、ご自身のケースで認められるかどうかの判断は弁護士の業務です。この記事は条文に何が書かれているかまでを扱います。

条文はどう書いているか

民法第709条は次のように定めています。

故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

論点は「これによって生じた損害」に、調査費用が含まれるかです。

条文には、調査費用という言葉はありません。含まれるかどうか、どこまで含まれるかは、その事案の事情から判断されます。

したがって、「必ず取り戻せる」とも「一切戻らない」とも書けません。

慰謝料とは別の枠

混同されやすいので分けておきます。

根拠 性質
慰謝料 民法第710条 財産以外の損害(精神的な苦痛)に対する賠償
調査費用 民法第709条 実際に支出した費用が損害に当たるかの問題

第710条は、財産以外の損害に対しても賠償しなければならないと定めています。

両方を請求すること自体は可能です。 ただし、それぞれ認められるかは別に判断されます。慰謝料が認められたから調査費用も全額認められる、という関係にはなりません。

「請求できる」と言われた場合

確認すべきことがあります。

国民生活センターは、被害金を回復すると説明する業者との契約は避けるよう注意を促しています。

また、探偵業者に頼めるのは事実を調べて報告するところまでで、請求そのものを代わりに行う立場ではありません。この点は依頼できることとできないことで扱いました。

費用が戻ることを前提に契約を勧められた場合、その根拠を書面で確認してください。

費用の見通しを確かめてから決める

順番を間違えると損をする

実務的に重要なのはここです。

請求には期限があります。民法第724条により、損害及び加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年で時効にかかります。

一方、配偶者に対する請求には第159条が働き、婚姻の解消から6か月を経過するまで時効は完成しません。相手方への請求には、この条文は働きません。

そして、調査には数週間から数か月かかることがあります。

集め終えた時点で期限が過ぎていた、という事態が起こり得ます。

したがって、次の順序が安全です。

  1. 期限を確認する(弁護士。証拠が1つもなくても相談できます)
  2. 何を確かめるかを決める
  3. 調査
  4. 請求

多くの人は2番から始めます。 1番を飛ばすと、後から取り返しがつきません。

期限の詳細は慰謝料の時効にまとめています。

費用が心配な場合

弁護士への相談費用が負担になる場合、法テラスの制度を利用できることがあります。収入などの条件はありますが、無料の法律相談や費用の立替えの制度があります。

調査費用を出す前に、まず相談だけしておくという進め方もできます。

そのうえで、調査が必要だと判断したときに費用の目安を見て、予算を決めてください。

よくある質問

調査費用は全額請求できますか。

全額が認められると決まっているわけではありません。民法第709条は、故意または過失によって権利や法律上保護される利益を侵害した者に、これによって生じた損害の賠償責任を負わせています。かかった費用がこの損害に当たるかどうか、どこまで当たるかは事案によって判断されます。見通しは弁護士にご確認ください。

慰謝料に上乗せして請求する形ですか。

慰謝料は民法第710条にいう財産以外の損害の賠償にあたり、実際に支出した費用とは別の枠で考えられます。両方を請求すること自体は可能ですが、それぞれ認められるかは別に判断されます。

請求できると言われたのですが。

根拠を確認してください。国民生活センターは、被害金を回復すると説明する業者との契約は避けるよう注意を促しています。また、探偵業者にできるのは事実に関する調査と報告であり、請求そのものを代わりに行う立場ではありません。

相手が支払わない場合はどうなりますか。

話し合いで解決しなければ、法的な手続きに進むことになります。この段階は弁護士の業務です。費用が心配な場合は、法テラスの制度を利用できるか確認してください。

法律上の注意

この記事は条文の説明であり、ご自身のケースで請求が認められるかどうかの判断ではありません。金額や見通しについては弁護士にご相談ください。

相談だけでも大丈夫。契約前に書面での説明があります

相談内容を送る