別居中の交際は不貞になるのか|婚姻は続いていても評価は変わり得る

カテゴリ: 配偶者の浮気

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目次
  1. 条文は別居に触れていない
  2. 争点になるのは「いつ破綻していたか」
  3. だからこそ、日付が効いてくる
  4. 自分の行為も同じ枠組みで見られる
  5. 別居中にやってはいけないこと
  6. 見通しは先に聞いておく

別居していても、離婚が成立するまで婚姻関係は続いています。

したがって、別居しているから自由になる、という関係ではありません。

ただし、いつから婚姻関係が破綻していたかという点で評価が変わり得ます。ここが、別居のケースに固有の論点です。

条文は別居に触れていない

民法第770条第1項第1号が定めているのは「配偶者に不貞な行為があったとき」だけです。

別居しているかどうかについて、条文は何も書いていません。

同じく、何をもって「不貞な行為」とするかの定義も置かれていません。

つまり、別居中の交際をどう評価するかは、条文からは直接出てきません。 事案の事情から判断されることになります。

争点になるのは「いつ破綻していたか」

実務上、この論点が出てきます。

すでに婚姻関係が破綻した後の交際であれば、評価が変わり得ると考えられています。

しかし、破綻の定義も条文にはありません。 いつの時点で破綻していたと見るかは、次のような事情から判断されます。

  • 別居に至った経緯
  • 別居の期間
  • その間の連絡や交流の有無
  • 生活費の負担がどうなっていたか
  • 関係を修復する動きがあったか

このどれも、あなたが自分で判定できるものではありません。

「もう何年も別居しているから大丈夫」「まだ半年だから駄目」といった線引きは、条文にも書かれていません。

だからこそ、日付が効いてくる

判定できないからこそ、日付を示せる状態にしておくことに意味があります。

後から争点になったとき、次のものが手がかりになります。

資料 何を示せるか
転居の記録・住民票の異動 別居を開始した時期
賃貸契約の日付 同上
生活費の振込記録 別居後の関係の状態
やり取りの記録 修復の動きがあったか

いま新たに作る必要はありません。 すでにあるものを、そのまま残しておいてください。

別居中の状況を伝えて相談する

自分の行為も同じ枠組みで見られる

見落とされやすい点です。

別居中に自分が交際した場合も、同じ枠組みで評価されます。

相手の行為だけが問われるわけではありません。話し合いが始まってから、この点を相手側から持ち出されることがあります。

先に確認しておくほうが安全です。 自分の行為をどう扱うかも含めて、弁護士に相談してください。

別居中にやってはいけないこと

もう1つ、別居のケースで固有の注意があります。

相手が単独で住んでいる住まいへの立ち入りです。

鍵を持っていても、名義が自分でも、刑法第130条の住居侵入が問題になり得ます。同居している場合には生じにくい論点が、別居ではすぐに出てきます。

詳しくは別居中の家に入ると住居侵入になるのかで扱っています。

見通しは先に聞いておく

別居のケースは、破綻の評価という不確定な要素を含みます。

そのため、調査を始める前に弁護士へ相談する意味が、通常より大きくなります。

破綻していたと評価される可能性が高い状況なら、費用をかけて確かめても使えないことがあります。逆に、まだ修復の可能性があったと見られる状況なら、確かめる意味が出てきます。

法テラスの制度を使える場合があります。証拠が1つもない段階でも相談できます。

そのうえで調査に進む場合、別居していることで費用や進め方がどう変わるかは、次の記事で扱います。

よくある質問

別居していれば、相手が誰と会っても自由ですか。

離婚が成立するまで婚姻関係は続いているため、自由になるわけではありません。ただし、別居に至った経緯や期間によっては、評価が変わり得ます。どう扱われるかは事案の判断になるため、弁護士にご確認ください。

別居を始めた日を証明する必要がありますか。

後から争点になったときに役立ちます。転居の記録、住民票の異動、賃貸契約の日付、家財を移した日の記録などが手がかりになります。いま作る必要はありませんが、すでにあるものは残しておいてください。

自分のほうが先に別居を切り出した場合、不利になりますか。

切り出した側かどうかだけで決まるものではありません。別居に至った経緯が考慮されます。ただし判断は事案によるため、自分の状況が不利かどうかを自己判断せず、弁護士に相談してください。

別居中に自分が交際した場合はどうなりますか。

同じ枠組みで評価されます。相手の行為だけでなく、自分の行為も同様に扱われるということです。この点は先に確認しておいたほうが安全です。判断は弁護士にご相談ください。

法律上の注意

婚姻関係が破綻していたと評価されるかどうかは事案によって判断され、条文に基準がありません。この記事は何が問われるかを示すもので、見通しの判断ではありません。必ず弁護士にご確認ください。

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