このケースでは、確かめにくさが2つ重なります。
1つは、会っていること自体に仕事という説明が付くこと。 もう1つは、勤務先に関わることで動きにくくなることです。
順に見ていきます。
説明が先に用意されている
通常の調査では、2人が一緒にいる記録が手がかりになります。
職場の同僚が相手の場合、その記録に説明が付きます。
一緒に外出していた、遅くまで一緒にいた、休日に会っていた。いずれも、仕事という説明が成り立ち得ます。
したがって、接触の記録を積み上げても、そこだけでは進みません。
問われるのは、仕事の説明が届かない部分です。
| 見る点 | 何が分かるか |
|---|---|
| 時間帯 | 業務時間や会食の時間帯を外れているか |
| 滞在の長さ | 打ち合わせや食事として説明がつく長さか |
| 場所の性質 | その場所で何が行われるのが通常か |
| 反復 | 2人だけの組み合わせが繰り返されているか |
4行目が効きます。 職場の集まりであれば、他の人が含まれる回もあるはずです。2人だけの組み合わせが続いているかどうかが、説明の余地を狭めます。
動きにくくなる理由
もう1つの難しさは、周囲に人がいることです。
同僚に聞く、共通の知人に確認する、といった行動を考えがちですが、勧められません。
- 聞いた相手が、相手方と親しい可能性がある
- 話が伝わると、相手は警戒する
- 社内で広がると、あなたが疑いを流したという形になる
確かめる前に、状況が動いてしまいます。
勤務先に伝えることの問題
「会社に言えば対応してもらえるのでは」と考える人がいます。
刑法第230条第1項は、公然と事実を摘示して人の名誉を毀損した場合、その事実の有無にかかわらず処罰の対象になると定めています。
真実であっても成立し得る、と条文が書いています。
つまり、「本当のことを言っただけ」は、それ自体では説明になりません。詳しくは相手の勤務先に連絡してよいかで扱っています。
調査の組み立てが変わる
依頼する場合、時間帯の想定が変わります。
日本探偵業協会のアンケートは、1日6時間(18時〜24時)の行動調査を前提条件にしています。多くの浮気調査が、この時間帯を想定しています。
一方、職場が絡む場合は次の時間帯が対象になり得ます。
- 昼休みの時間帯
- 業務時間中の外出
- 終業直後から夜にかけて
- 出張とされている日
日中の稼働が必要になると、組み立てが変わります。 相談の際に、どの時間帯を確かめたいのかを伝えてください。
出張が絡む場合
職場が絡むケースでは、出張の説明がよく出てきます。
このとき確かめられるのは、出張という説明が実際の予定と合っているかです。
- 出張と言われた日付を書き出す
- 過去の出張の頻度と比べる
- 出張手当や経費の記録が家計に表れているか
日付を並べると、頻度の変化が見えます。 特定の時期から急に増えていれば、それ自体が手がかりになります。
書き出し方は記憶を書き出す方法と同じです。
今日やること
「仕事」と説明された日付を、書き出してください。
飲み会、接待、出張、休日出勤。日付と、そのときの説明を並べます。
説明の内容ではなく、頻度と時期の変化を見てください。 説明そのものは、後から確かめられないためです。
そのうえで進めるかどうかは、調べるか調べないかの決め方で判断してください。
よくある質問
会社の飲み会と説明されると、確かめようがありません。
接触の事実だけでは説明を排除しにくい、というのがこのケースの特徴です。問われるのは、時間帯・滞在の長さ・場所の性質・反復です。飲み会の説明が付く時間帯を外れた行動があるかが、手がかりになります。
同僚に聞いてみるのはどうですか。
勧められません。聞いた相手が相手方と親しい可能性があり、話が伝わると相手は警戒します。加えて、社内で話が広がった場合、あなたが疑いを流したという形になることがあります。
勤務先に事実を伝えれば対応してもらえますか。
対応してもらえるとは限らず、こちらが責任を問われる可能性があります。刑法第230条第1項は、公然と事実を摘示して名誉を毀損した場合、その事実の有無にかかわらず処罰の対象になると定めています。詳しくは勤務先への連絡の記事で扱っています。
調査の時間帯はどうなりますか。
勤務時間中の行動が対象になる場合、日中の稼働が必要になります。日本探偵業協会のアンケートは18時から24時を前提条件にしており、この想定から外れる分、組み立てが変わります。相談の際に時間帯を伝えてください。
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法律上の注意
この記事は状況の整理を扱うものです。相手の勤務先や同僚に働きかけることは勧めていません。法的な判断は弁護士にご確認ください。