探偵業の届出を契約前に確かめる方法|番号の見方と書面で見る項目

カテゴリ: 法律と探偵業法

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目次
  1. 探偵業は届出制。無届営業には罰則がある
  2. 届出があることは、何を保証しないのか
  3. 契約前に交付される書面で見る項目
  4. 料金の形によって、確かめる場所が変わる
  5. 解約料が高いと感じたとき
  6. 探偵業者に頼めないこと
  7. 契約の前に、この順番で確認する

契約の前に確かめられることは3つあります。届出をしている事業者か、契約前の書面に必要な項目が書かれているか、解約の条件が読める形になっているかです。

いずれも、調査を依頼する前の段階で、あなた自身が確認できます。特別な知識は要りません。

この記事では、その3つを探偵業法の条文にあたって順番に見ていきます。

探偵業は届出制。無届営業には罰則がある

探偵業法第4条は、探偵業を営もうとする者に対し、営業所ごとに、所在地を管轄する都道府県公安委員会へ届け出ることを求めています。

届け出ずに営業した場合の罰則は、同法第18条により6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金です。

また、営業所には標識を掲示する義務があり、違反した場合は20万円以下の罰金が定められています(第20条)。

事業者の公式サイトに「探偵業届出証明書番号」「東京都公安委員会 第○○○○○○○○○号」といった表示があるのは、この届出をしていることを示すためのものです。

届出があることは、何を保証しないのか

ここが、依頼の前に押さえておくべき点です。

届出は許可ではありません。 要件を満たして届け出れば受理されるもので、審査を経て事業者の質が認められたという意味ではありません。

したがって、届出番号が表示されていることは、次のどれも保証しません。

  • 調査の技術や成功率
  • 料金が相場に見合っているか
  • 追加費用の請求が発生しないか
  • 解約時の対応

国民生活センターの消費者トラブルFAQには、調査期間中の自己都合解約と返金、調査完了後に成果が不十分だとする返金要求、調査開始前の高額な解約料といった相談が掲載されています。

届出のある事業者との間でも、これらの相談は起きています。 番号の確認は入口であって、それだけで済ませられるものではありません。

契約前に交付される書面で見る項目

探偵業法第8条は、契約を締結しようとするときに、書面を交付して説明することを探偵業者に義務づけています。

書面に記載される主な項目は次のとおりです。

項目 見るときの視点
事業者の名称・住所・代表者 公式サイトの表示と一致しているか
届出をした公安委員会 どの都道府県か。問い合わせ先になる
探偵業務の内容 調査員の人数・稼働時間・期間が具体的に書かれているか
調査の委託に関する方針 他社へ委託されるのか、自社で実施するのか
対価その他の費用 何が含まれ、何が別料金か。追加費用が発生する条件
契約の解除に関する事項 いつまでに、いくらで解約できるか
調査で得た資料の処分方法 報告書や写真が、いつどう処分されるか
秘密の保持 第10条にもとづく取り扱い

このうち、後からもめやすいのは「対価その他の費用」と「契約の解除に関する事項」の2つです。

対価の欄では、調査員が何名で何時間動くのかが数字で書かれているかを見てください。交通費・機材費・報告書の作成費が含まれるかどうかも、この欄で分かります。

依頼者の側にも書面があります。第7条により、依頼者は調査結果を違法な行為のために用いない旨を示す書面を交付することになります。この書面を求められないまま契約が進む場合、第7条の手順を踏んでいないことになります。

書面の内容を確かめながら相談する

料金の形によって、確かめる場所が変わる

料金の示し方には、稼働した時間に応じて計算する形、あらかじめ時間数を決めておく形、結果に応じて支払う形があります。どれが良いかは状況によって変わりますが、確かめる場所はそれぞれ違います。

  • 時間で計算する形 — 1時間あたりの単価だけでなく、最低稼働時間と、延長したときの単価を確認する。調査は相手の行動に合わせるため、予定どおりに終わらないことがあります
  • 時間数を決めておく形 — 決めた時間を使い切った場合にどうなるかを確認する。延長分が別料金になるのか、打ち切りになるのか
  • 結果に応じて支払う形「成功」の定義を書面で確認する。何をもって成功とするかが書かれていない場合、支払いの場面で認識が食い違います

いずれの形でも、金額そのものより先に、その金額に何が含まれているかを見てください。含まれるものが違えば、総額が同じでも中身が変わります。並べ方は比較で並べる6項目にまとめました。

解約料が高いと感じたとき

契約後に解約すると、解約料を請求されることがあります。

国民生活センターは、解約料について、消費者契約法の規定により、事業者に生じる平均的な損害の額を超える部分は無効となる可能性があると説明しています。

つまり、契約書に書かれている金額がそのまま確定するとは限りません。

ただし、これは請求を無視してよいという意味ではありません。金額に納得できない場合は、お住まいの地域の消費生活センター(消費者ホットライン 188)へ相談してください。

探偵業者に頼めないこと

相手や相手の勤務先との交渉、慰謝料の請求、離婚の手続きは、いずれも弁護士の業務です。

探偵業者に頼めるのは、その手前で事実を確かめる部分までになります。詳しくは依頼できることとできないことにまとめました。

「トラブルを解決する」「請求が来ないようにする」といった説明をする事業者との契約は避けるよう、同センターは注意を促しています。

契約の前に、この順番で確認する

まとめると、確認は次の順番になります。

  1. 届出をしている事業者か(表示されている公安委員会と番号を見る)
  2. 契約前の書面に、対価と解除の条件が数字で書かれているか
  3. その金額に何が含まれ、何が別料金になるか

その場で決める必要はありません。 書面を持ち帰り、別の事業者の書面と並べて読んでも、契約は成立しなくなりません。

自分で調べようとして手詰まりになっている段階であれば、先に自分で集めた記録が使えるのかを確認しておくと、相談のときに聞くことが決まります。

よくある質問

届出番号が本物かどうか、自分で照会できますか。

番号の一覧を誰でも検索できる全国共通のデータベースは公開されていません。表示されている番号や事業者名に不審な点がある場合は、届出先として書かれている都道府県公安委員会(各都道府県警察の担当窓口)へ問い合わせてください。届出先がどこかは、契約前に交付される書面に記載されます。

契約書を持ち帰って考えたいと言っても大丈夫ですか。

問題ありません。探偵業法は契約前の書面交付と説明を事業者に義務づけていますが、その場で契約することは求めていません。国民生活センターのFAQでも、複数の事業者から見積もりを取り、調査方法・料金の内訳・キャンセル料の説明を受けて比較検討することが勧められています。急がせる進め方をされた場合は、いったん止めてかまいません。

探偵に相手との交渉まで頼めますか。

頼めません。相手や相手の勤務先との交渉、慰謝料の請求は弁護士の業務にあたります。探偵業者に頼めるのは、そこへ進むための事実を確かめる部分までです。依頼できる範囲は契約前の書面にも記載されるので、署名する前に確認してください。

クーリング・オフはできますか。

契約の形態や勧誘の方法によって扱いが変わるため、一律にできる・できないとは言えません。国民生活センターのFAQには、いったん契約をすると原則として契約内容に従うことになる、と記載されています。解約の条件は契約前の書面に記載される項目なので、署名する前にその欄を読んでください。判断がつかない場合は、お住まいの地域の消費生活センター(消費者ホットライン188)へ相談できます。

相談だけでも大丈夫。契約前に書面での説明があります

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