LINEのやり取りだけで足りるのか|文面が示せることと示せないこと

カテゴリ: 法律と探偵業法

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目次
  1. 文面は解釈が分かれる
  2. 何を追加すれば意味を持つか
  3. 「誰と」を示せるか
  4. 取得の経緯を問われることがある
  5. いまやり取りが手元にある場合

メッセージが示せるのは、連絡を取っていた事実です。会っていたかどうか、どういう関係だったかは、そこから直接は読み取れません。

そのため「やり取りだけで足りますか」への答えは、多くの場合は足りないになります。

ただし、まったく意味がないわけでもありません。何が示せて何が示せないのかを分けて見ていきます。

文面は解釈が分かれる

写真との最大の違いはここです。

写真に写っているのは、その場で起きていた状況です。文字に残っているのは、書き手が選んだ言葉です。

そして言葉には、後から別の意味を当てることができます。

  • 「会いたい」 → 仕事の相談がしたかった
  • 「昨日はありがとう」 → 送ってもらった礼を言った
  • 「奥さんにバレないように」 → 相談していることを知られたくなかった

こうした説明が成り立つかどうかは内容によります。ただ、説明を用意する余地が、写真より広いという点は共通しています。

何を追加すれば意味を持つか

やり取りが効いてくるのは、別の記録と結び付いたときです。

やり取りが示すこと 結び付ける材料 結果
特定の日時に会う約束をした その日時にその場所にいた記録 約束が実行されたことを示せる
相手の連絡先 別の場面での人物の特定 誰とのやり取りかを示せる
継続的にやり取りしている 期間にわたる行動の記録 一時的な関係ではないことを示せる

つまり、やり取りは単独で戦う材料ではなく、他の記録を意味づける材料になります。

手元にやり取りしかない状態は、意味づける対象がない状態です。

「誰と」を示せるか

見落とされやすい論点です。

表示名は本人が自由に設定できます。記号1文字、下の名前だけ、実在しない名前。こうした登録は珍しくありません。

そのため、やり取りの相手が誰なのかは、別に示す必要があります。

電話番号、勤務先、共通の知人、別の場面での記録。こうした材料と結び付けられるかが問われます。

なお、名前を伏せて登録していたこと自体が、隠す意図があったことの材料として扱われる場面もあります。

取得の経緯を問われることがある

内容とは別に、どうやって手に入れたのかを相手側から指摘される場面があります。

すでに開いていた画面を見た場合と、相手のアカウントにログインして取り出した場合とでは、扱いが変わります。後者は不正アクセス禁止法第3条の問題になり得ます。

内容が有力であるほど、経緯を突かれやすくなるという関係があります。

詳しくはアカウントにログインする場合の記事で扱っています。

やり取り以外に何を確かめられるか聞く

いまやり取りが手元にある場合

やるべきことは2つです。

1つ目は、手を加えないこと。 見やすくするための加工や、必要な部分だけの切り出しをしないでください。

2つ目は、相手に見せないこと。 見せた時点で、相手はそのやり取りを消し、連絡手段を変えます。同時に、説明も用意されます。

そのうえで、やり取りを意味づける記録をどう集めるかを考える段階になります。届出のある事業者に、いま持っているもので何が足りないのかを聞くところから始めてください。契約前に確認できることを先に読んでおくと、聞くべきことが決まります。

よくある質問

「会いたい」「好き」と書かれています。これでは足りませんか。

気持ちのやり取りがあった事実は示せます。ただし、民法第770条第1項第1号が挙げているのは不貞な行為であり、条文に定義は置かれていません。文面から何を評価できるかは、内容と前後の文脈によって変わります。手元のやり取りで足りるかどうかは弁護士にご確認ください。

スクリーンショットではなく、実物の画面を見せる必要がありますか。

どの形で示すのが適切かは、その後の手続きによって変わります。ただ、いずれの場合も、加工していないことを説明できる状態にしておくほうが安全です。撮り直しや整理し直しは避けてください。

相手の名前が「A」など記号で登録されています。

表示名は本人が自由に設定できるため、それだけでは誰とのやり取りかを示せません。電話番号、勤務先の情報、別の場面での記録といった材料と結び付けられるかが問われます。名前が伏せられていること自体が、隠す意図の材料として扱われる場面もあります。

やり取りを消される前に保存すべきですか。

手元にすでにあるものを保つことと、新たに取得しに行くことは分けて考えてください。前者に問題は生じにくい一方、後者は取得の方法によって別の問題が生じます。どこまでが手元にあるものかの線引きも含めて、弁護士に相談してください。

法律上の注意

メッセージを取得・復元・転送する方法は掲載していません。この記事が扱うのは、手元にあるやり取りが何を示せるかだけです。相手に見せる前に弁護士にご確認ください。

相談だけでも大丈夫。契約前に書面での説明があります

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