着手金は、成果が出なくても発生するのが通常です。
人探しで着手金と成功報酬を組み合わせる形が使われるのは、見つかるかどうかが読めないためです。その構造上、着手した時点で費用が生じます。
まず費用の扱いを整理し、次に何ができるかを見ていきます。
費用の内訳を確認する
契約時の書面を出して、次の3つを分けてください。
| 区分 | 成果が出なかった場合 |
|---|---|
| 着手金 | 発生するのが通常 |
| 成功報酬 | 0円になる契約もある |
| 諸経費 | 実費として残ることがある |
「見つからなければ0円」という表示が、どこを指していたかを確認してください。
成功報酬の部分だけが0円で、着手金と諸経費は残る形が少なくありません。この点は成功報酬型の記事でも扱っています。
報告書と契約書を照らす
納得できない場合、確認できるものがあります。
探偵業法第8条により交付された書面には、探偵業務の内容が記載されています。
- 何日・何時間・何名で稼働する想定だったか
- どの方法で調査する予定だったか
報告書に記載された実際の稼働と照らしてください。
食い違いがあれば、そこが論点になります。消費者ホットライン188に相談できます。相談先の使い分けはこちらの記事にまとめています。
見つからなかった理由を聞く
次の判断のために、理由を確認してください。
| 理由 | 次にできること |
|---|---|
| 手がかりが足りなかった | 情報を追加して再依頼する余地がある |
| 情報が古すぎた | 別の経路を探す |
| 相手が意図的に所在を隠している | 重ねても結果が変わりにくい |
| 対象地域が広すぎた | 範囲を絞り直す |
3行目の場合、費用を重ねても状況は変わりません。
相手が住民登録を移さずに移動している、連絡先をすべて変えているといった状態では、実地の調査で届く範囲を超えることがあります。
再依頼を考える場合
同じ情報で同じ方法を繰り返しても、結果は変わりにくくなります。
再依頼に意味が出てくるのは、次の場合です。
- 新しい手がかりが出た(誰かから連絡があった、SNSで動きがあった)
- 時間が経って状況が変わった(相手の生活が変化した可能性がある)
- 範囲を変えられる(別の地域、別の時期)
1番目が最も効きます。 手がかりが1つ増えると、たどれる経路が増えます。
別の事業者に変えるか
「事業者を変えれば見つかるのでは」と考える場合があります。
手法に大きな差がない領域なので、変えれば見つかるとは限りません。
ただし、地域に強い事業者や、特定の種類の調査を多く扱う事業者はあります。相談する場合は、前回の報告書を持っていってください。 何をすでに確認したかが分かれば、重複を避けられます。
探すのをやめるという選択
結果が出なかった時点で、いったん止めるという判断もあります。
費用は積み上がる一方で、見つかる保証はありません。
とくに、相手が意図的に距離を置いている場合、見つけても連絡が取れるとは限りません。この点は越えてはいけない線でも触れています。
- 無事であることの確認までで足りるのか
- 連絡を取ることが目的なのか
- 手続きのために所在が必要なのか
3番目であれば、弁護士に相談する経路が残っています。 弁護士会照会という制度が使える場合があります。詳しくは探偵以外に頼めるのかで扱っています。
よくある質問
着手金は返してもらえますか。
契約の定めによります。着手金は調査に着手すること自体への対価とされるため、成果に関わらず返らない形が通常です。契約前に交付された書面の対価その他の費用の欄と、契約の解除に関する事項の欄を確認してください。
調査が不十分だったのではありませんか。
報告書に、どこを・いつ・どの方法で確認したかが記載されているはずです。契約時に想定していた稼働と、実際の稼働が合っているかを照らしてください。食い違いがあれば、消費者ホットライン188に相談できます。
もう一度依頼すれば見つかりますか。
同じ情報で同じ方法を繰り返せば、結果は変わりにくくなります。新しい手がかりが出た場合や、時間が経って状況が変わった場合には、再依頼の余地があります。何が足りなかったのかを聞いてから判断してください。
別の事業者に頼むべきですか。
手法に大きな差がない領域なので、事業者を変えれば見つかるとは限りません。ただし、地域に強い事業者や、特定の種類の調査を多く扱う事業者はあります。前回の報告書を持って相談すると、重複を避けられます。
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法律上の注意
この記事は費用の扱いと考え方を整理するもので、返金の可否を判断するものではありません。契約内容についての疑義は、契約書を手元に置いて消費者ホットライン188へご相談ください。